ジョン・クーパー・アンド・サン(John Cooper & Son)は1770年にイギリス・イングランド・ロンドンで創業したスーツ、アウター、ボトムス用ファブリックマーチャントのブランド。1971年にザ・ホーランド・アンド・シェリー・グループ(The Holland & Sherry Group)と合併している。ジョン・クーパーはフロックコート時代の伝統的なブラックやグレーといった色調を打ち破り、スコッチ・ウーレン・アンド・ハダーズフィールド(Scotch Woolen & Huddersfield)やウェスト・イングランド・ウーステッド(West England Woosted)に代表される新しい色柄を次々と提案している。有名なマニュファクチュアであるジョージ・ロバート(George Robert)と共同でシルクストライプのチェビオットクロスを開発したことや、ワイドストライプや大きめのウインドーペーンといった明るい色柄のファブリックをコレクションに取り入れていることで知られている。現在主流となっているエアジェット式織機では緯糸を1分間に約600回通すことが可能であるが、ジョン・クーパーは、緯糸を1分間に約100回しか通せず、1日に約40メートルしか織る事のできない低速の織機で作られるドブクロス(Dobcross)を展開している。ドブクロスは熟練職人が木製シャトルを使いゆとりを持って丁寧に織り込まれるため、現代式の織機では真似ることのできない優しい風合いを有している。ドブクロスの名称はホーランド・アンド・シェリー(Holland & Sherry)の登録商標となっており、その傘下にあるザ・ドブクロス・ウィービング・カンパニー(The Dobcross Weaving Co.)のみが14台しか残っていないドブクロス織機を使用して世界で唯一生産している。
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