マーティン・サンズ・アンド・カンパニー(Martin Sons & Co.)は1859年にイギリス・イングランド・ウェスト・ヨークシャー州ハダーズフィールドで創業したスーツ、アウター、ボトムス用ファブリックメーカーのブランド。ジョサイア・フランス(Josiah France)、ダブリュー・イー・イェーツ(W. E. Yates)、ブロードヘッド・アンド・グレイブス(Broadhead & Graves)、リーロイド・ブラザーズ・アンド・カンパニー(Learoyd Brothers & Co.)と合併しており、ジョン・ジー・ハーディ(JOHN G. HARDY)、ジェー・アンド・ジェー・ミニス(J & J MINNIS)、ハント・アンド・ウィンターボーザム(Hunt & Winterbotham)と共に企業グループのハダーズフィールド・ファイン・ウーステッズ(Huddersfield Fine Worsteds)を設立している。マーティンは1907年にハイツイストの原型となるフレスコ(Fresco)を開発して登録商標としたことで知られており、2007年にはフレスコの開発100周年を記念して450g/m前後の本格的なヘビーウェイトのフレスコを復活させている。フレスコとは強撚で右撚りの糸を2本左撚りし、それを再び左撚りの1本の糸と右撚りで撚り合わせた3プライヤーンを紡織したファブリックで、さらさらとした風合いとしっかりした復元力を持ち、開発当時としては画期的な春夏向けのファブリックとして定番の地位を獲得している。現在では軽量のポーラ、モヘア混紡やポリエステル混紡のファブリックなどの台頭で一般的な春夏向けファブリックの代表としての地位は無くなっているが、その独特の風合いで未だ根強い人気を保っている。マーティンはフレスコと同様に目付けのしっかりしたフランネルにも定評がある。
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